既製サッシの製品動向

5.断熱開口部材の普及

 エコロジーの観点から,地球環境保護策として二酸化炭素排出削減が叫ばれている。エネルギー施策については,省エネルギー基準の制定や強化が図られている。住宅においても、躯体構造や開口部の規制が、省エネ先進国並に持っていくために段階的に強化されている。
 サッシメーカー各社では,92年に告示された「新省エネルギー基準」に対応する断熱商品の品揃えを推進してきた。
 断熱T地区の北海道とU地区の東北北3県向けは、以前から断熱製品の要求があり、既に樹脂サッシ等で、対応が完了している。
東北の南側や北関東、北陸甲信越に相当するV地区は現在複層ガラス仕様となっており、これらの仕様を満たす製品として各社品揃えが完了している。市場の大きいW地区以南は、断熱と同様に夏場の遮熱も重要であり,サッシと遮熱ガラス、すだれやカーテン等を組み合わせることによって省エネ効果が高まる。省エネ住宅については、建設省の指導の下で普及啓蒙活動が,96年度より大工や工務店等を対象に始まっており,その結果として急激に普及している。
 ごく近年では,断熱サッシの品揃えが高性能化、多様化している。アルミ熱遮断構造サッシ(アルミ製を樹脂等の断熱材で分割したもの)とアルミ樹脂複合構造サッシ(外部のアルミ製と内側の樹脂製を複合としたもの)がその代表例である。
※参考文献 窓まわりのディテール 日経BPムック(H10.5.25発行)
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